2010.25.12

使用済み核燃料の貯蔵、再処理等に関する質問主意書

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質問第二一三号

使用済み核燃料の貯蔵、再処理等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十二年十二月三日

小 熊 慎 司

参議院議長 西 岡 武 夫 殿

使用済み核燃料の貯蔵、再処理等に関する質問主意書

使用済み核燃料の貯蔵、再処理等について以下質問する。
原子力発電は、我が国の電力の三割を担う重要なエネルギー源であるが、使用済燃料の処理・処分プロセスが確立されておらず、不安定な基盤に立脚している。政府は、平成十七年十月に策定された原子力政策大綱の中で、使用済み核燃料の貯蔵・再処理、プルサーマルを含む核燃料サイクル及びバックエンド対策等の基本方針を定めているが、その取組の実効性について、原子力発電所の地元は不安に思っているのが実情である。このため、以下を質問する。

一 使用済燃料の中間貯蔵は、使用済燃料が発電所内に長期間貯蔵され続けることのないよう、重要な役割を担うものであるが、むつ市において建設中の事業所だけでは、容量が不十分である。政府として、国内の原子力発電所に貯蔵されている全ての使用済燃料を収容するだけの規模の中間貯蔵施設を整備する考えはあるのか。また、その理由についても具体的に示されたい。

二 プルサーマルが開始されたが、MOX燃料の使用済燃料は、発熱量が大きく、安全管理上、一般の使用済燃料とは異なった配慮も必要であると考えるが、これらも他の使用済燃料と同一の中間貯蔵施設に保管する方針なのか。また、その理由についても具体的に示されたい。

三 六ヶ所村の再処理工場の完成・本格稼動が大幅に遅れるなかで、中間貯蔵すべき使用済燃料量は増加したのではないか。そうであれば、それを踏まえた中間貯蔵施設建設計画の見直しが必要ではないか。

四 高レベル放射性廃棄物の最終処分について、未だ最終処分地の選定がなされておらず、最終処分事業の実施が危ぶまれている。政府は、最終処分地の選定を今後、どのように進める方針か、具体的に示されたい。

五 原子力安全条約にも示されているとおり、原子力政策の推進部門と原子力安全等の規制部門は組織的に分離し、独立性を確保する必要があり、他の先進主要国においても、そのような分離が確保された体制となっている。しかし、我が国においては、安全規制を担う原子力安全・保安院と原子力政策を推進する資源エネルギー庁は何れも経済産業省に置かれ、統一的な人事管理の下にある。このような体制を国際水準をみたす体制に改め、規制部門を経済産業省から分離する考えはあるのか。また、その理由についても具体的に示されたい。

右質問する。

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答弁書第二一三号

内閣参質一七六第二一三号
平成二十二年十二月十四日
内閣総理大臣 菅   直  人

参議院議長 西 岡 武 夫 殿

参議院議員小熊慎司君提出使用済み核燃料の貯蔵、再処理等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

参議院議員小熊慎司君提出使用済み核燃料の貯蔵、再処理等に関する質問に対する答弁書

一及び三について

「エネルギー基本計画」(平成二十二年六月十八日閣議決定。以下「基本計画」という。)においては、「使用済燃料の貯蔵容量の拡大は、中長期的に各発電所共通の課題であり、中間貯蔵施設の立地に向けた取組を強化するとともに、国、事業者等の関係者は、貯蔵事業としての中間貯蔵という形態に限らず、広く対応策を検討する」こととしている。なお、原子力発電所内の使用済燃料貯蔵プール等の施設又は原子力発電所外の中間貯蔵施設のそれぞれに、どの程度の使用済燃料を貯蔵するかについては、基本的には事業者が判断するものと考えている。

二について

御指摘の「MOX燃料の使用済燃料」の貯蔵方法については、基本的には事業者が判断するものと考えている。なお、政府としては、事業者から、中間貯蔵の事業許可について、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)に基づく申請がなされた場合は、その中間貯蔵施設の安全性について厳格に確認を行っていくこととなる。

四について

高レベル放射性廃棄物の地層処分事業については、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号)第四条に基づき策定した「特定放射性廃棄物の最終処分に関する計画」(平成二十年三月十四日閣議決定)において、「文献調査を実施した後、概要調査を実施し、平成二十年代中頃を目途に精密調査地区を選定し、平成四十年前後を目途に最終処分施設建設地を選定」し、「平成四十年代後半を目途に最終処分を開始する」こととしている。
また、基本計画においては、「国は前面に立って、原子力発電環境整備機構(NUMO)や電気事業者等と一層連携しながら、全国レべル及び地域レベルの視点双方で、国民との相互理解を進める」こととしており、政府としては、文献調査に早期に着手すべく最大限努力してまいりたい。

五について

原子力安全確保の在り方については、現在、経済産業省において、政務三役を中心として、有識者及び関係者から意見を聴取しつつ、検討を行っているところである。
なお、原子力の安全に関する条約(平成八年条約第十一号)は、規制機関の任務と推進機関の任務との間の効果的な分離を確保するため適当な措置をとることを求めているが、現行の我が国の体制は、同条約に整合的であると考えている。

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