外交防衛委員会(平成24年8月28日)2012.08.28
180-参-外交防衛委員会-9号 平成24年8月28日
○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。
尊敬する佐藤先輩の高尚な質問の後に非常にやりにくいんでありますけれども、私も、これ重要な問題ですから、竹島また尖閣のことについて順次お聞きをいたします。
昨日も予算委員会で様々質疑されていましたし、その中で我が党の松田公太議員も、教科書の記述が少ないと、国内でのそうした徹底した教育、理解度を上げていかなきゃいけないという指摘もありましたけれども、やはり国内、国外を問わず、これは正当な日本の主張をしっかりと、冷静な中に、要するに感情的にならずに、正しいことでありますから、韓国を刺激する刺激しないということではなくて、正しいことを冷静にもう少し国際社会により訴えてこれまできた方がやっぱりよかったのかなと反省をしなければならないというふうに思います。
今回の、はっきり言えば韓国も冷静さを欠いた大統領の対応だったというふうに言わざるを得ませんけれども、今後、日本としても、そういう状況下の中にあってもしっかりと国際社会に改めてこの際やっぱり訴えていかなければ、主張していかなければならないというふうに思います。
そうした積極的な日本の主張をしていくという考え方について、大臣の考えをお伺いいたします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先ほど佐藤公治委員が本質的な話をいろいろしていただいたんですけれども、一九五二年、あれは昭和二十八年ということは一九五三年ですね。(発言する者あり)五三年ですね。ですから、一九五二年に李承晩ラインというのができたわけです。五四年に軍隊が駐留し始めて、結局、全斗煥政権のときに、たしかヘリポートか灯台か何かができて、金泳三政権のときに接岸施設ができて、たしか盧武鉉政権のときに竹島のいわゆる二十八事業というのが発表されてと、こういうことなんですね。
確かに、その都度、より明確な対応ができなかったかということが、それはあろうかというふうに思います。今回、私は、元首が上陸をしたということで、ある意味転換点にこの問題はしようというふうに考えています。新しい日韓関係をこの面ではつくっていこう、そう思っています。
ですから、今回、様々な評価はあるかもしれませんけれども、ICJへの提訴をし、紛争解決交換公文による提案、調停の提案をし、領土の体制の強化をし、パンフレットは十の言語で在京のみならず在外公館にも配って、在外公館から既に発信をし始めています。
ですから、これを契機に、やはり領土の問題について、あるいは領土の保全の問題について党派を超えてしっかりと対応すべきは対応する。ただ、あわせて、冷静沈着に対応しなければならないところというのは日韓関係あるいは日中関係というのはあるわけであります。大事な隣国ですから、そのバランスをよく保ちながら私としては対応したいと、そう考えております。
○小熊慎司君 韓国ではカラオケまで曲で作って歌われているという、そこまで国でやれとは言いませんけれども、やはりこれからどんどんそういう積極的な対応をしていくためには、外務省なり、あと、通告はしていませんけど、先ほど触れさせていただいた教科書にもきちっと記述をしていくということであれば、これまでと違った対応というか、更にしっかり主張していくという対応であれば、その体制の強化といったものも必要になってくると思います、組織の中、外務省とかいろんな政府の中で。その姿勢についてはどのようになっていきますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは外務省だけではできないと思っていまして、だからこそ、先般も竹島全体の関係閣僚会議を開いていただいたというところがございます。ですから、今後、関係する省庁の大臣にやっぱり集まっていただいて、何が効果的なのかということを冷静に考えながら、予算、人員共に強化をしていく必要があるだろうというふうに考えております。
○小熊慎司君 この予算が補正予算なのか来年度の本予算、まあそれが民主党が作るかどうかは分からないにしても、これはしっかりと内部の中で早期の検討事項にしていただきたいというふうに思っておりますし、また、先ほど大臣も触れましたが、ICJへの付託の意図は、本当は聞こうと思っていたけど大臣言われてしまったので、これ基本的には過去二回拒否されていますから、韓国の今回の態度を見ていても当然共同ということにはならないというのは予測はされているところでありますけれども、ただ、これをやったということは、国際社会に訴えるという意味では非常にいい対応だったというふうに思います。
今後、長年これやらなかったんですね、今回久々にというか、これやって、これまた継続的に、定期的にというか、何十年もたってもう一回やるという話じゃなくて、下手な話、毎年毎年やるんだとか、そういう先のこの提訴についてはどんなスケジュール感というか対応を考えておられますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今、小熊さんがかなり先の先を見通していろいろお話をしていただいたんですけれども、まずは正式な回答を待つということだと思います。
もちろん、受けなかった場合のことは、我々は我々なりにいろんなケースを考えていまして、何段階かに分けてそれは考えております。ただ、こういうことをまた言うと、ああ、韓国側としてはこういうこと考えるんだろうな、こういうこと考えるんだろうなということにはなるんだろうと思うので、余り具体策は申し上げませんけど、私の頭の中には具体策も幾つか入っています。ですから、今回はスタートである、そういうふうに考えております。
○小熊慎司君 これは相手の国もありますし、情勢の変化等々もあるでしょうから、是非そういう国際機関の訴え方というのも、はっきり言えば、本当に今までちょっと手を着けなさ過ぎたというふうに思いますから、今後は、毎年やれるのがいいとか悪いとか私も言いませんから、是非そういうことを、しっかり効果的な国際社会に訴えられる手段を常に検討していただいて、その都度適切な対応を取っていただきたいというふうに思います。
次に、尖閣諸島の方に移りますけれども、これは我が国がしっかりと実効支配をしているということで、冷静な対応を取っていくということが大事だというふうには思いますが、一方で、これは活動家とはいえ、中国政府が直接関与していないというのも、これどう見ても直接的にやらせているじゃなくて目をつぶっているような雰囲気もあるわけで、止めようと思えば止められるんですから、本当はですよ。
でも、また十月にも来ると大っぴらに彼らは言っていて、そういうときに、一方でやっぱりいろんな社会的、経済的つながりもある中で、対中関係悪化を、というのはこれ一つのリスクですから、このリスクコントロールをどうしながらこのまた尖閣をしっかり冷静に我が国の権益を守っていくのかという、こういう領土事案のこの事案に関して、別のところで生じるリスクのコントロールはどのように考えておられますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、今回、様々な申入れがある意味伝わらなかったのではないか、そういう御批判は当然我々が、我々というより私が責めを含めて負わなければなりません。
ただ、今回の香港活動家九名について言うと、推測では言えないので、推測はいろいろできます。また、実は我々なりのインテリジェンスでの分析もあります。ただ、それは申し上げません。ただ、中国側あるいは香港の活動家の発表で言うと、中国に対して艦船による護衛を求めた、しかしそれはかなわなかったというのが一つ、これは表に出ている話ですね。それともう一つは、活動家の一人は、たしか中国の国旗を燃やすなどするいわゆる反共産党の活動家の一人である、これもほぼ公表できる話であります。じゃ、中国政府とどうだったのかということについては、ちょっと申し上げることはできません。
そういう中で今回の事態が起きましたと。台湾とはよく意思疎通しておりましたので、台湾は、実は香港の活動家は合流したかったんだけれども合流できなかった。台湾はきちっと事前に止めた。ちなみに、台湾の国旗も掲げられましたけれども、あんなことは台湾は望んでいなかったと明確に言っております。
その上で、いわゆる日中間のある意味衝突リスク的なことをどうするんだと、こういうことでございます。非常に大事な視点だと思います。今回、責めは全て私が負いますけれども、ただ、中国側と意思疎通がこの間できてきたということも他方の事実であります、特に事後ですね。ですから、これ中国側と大局をにらみながら意思疎通を今後もしっかりと行っていくということは大変大事なことであります。
ですから、特に私が外相になってからは、この海洋機関間同士の話合いというものを持とうということで、海洋機関というのは中国側でも八つから九つあるんですね。中国側が例えば外交部といわゆる他の海洋機関と連絡がうまく取れるか、意思疎通が取れるかというと、必ずしもそうではなかったようなところが一部ありますし、我々もなかなかそのことが分からないという部分があったわけです、この間。でも、一堂に会して担当責任者が集まって海洋協議というものを行いました。私は、それによって意思疎通というのは非常にやりやすくなったというふうに思っています。ですから、野田総理が訪中して、六つのイニシアチブというものを発表して、そのうちの一つがまさにその海洋協議だったんですね。それは具体的にとにかく進めていこうということで、そういったことを積み重ねることというのはとても大事なことだと思っています。
ですから、そういったことを積み重ねつつ、同時に、私はこの問題、いつも緊張しています、率直に申し上げて。これはしっかりと意思疎通を図りながら、尖閣の問題というのは、いつも申し上げますけれども、絶対に譲れない問題でありますので、そういう中で、日中の大局に影響を与えないようにどのようにしていくかということについて常に目くばせをしていきたいというふうに考えております。
○小熊慎司君 そのためには不法な上陸のこれは再発を防止していくということが重要であって、海保の方々も頑張っていただいて、来たら追い返す、またいろんな漁船のレベルのものもいっぱいありますから、これしっかりやっていくわけでありますけれども、これは対症療法にしかすぎないので、やっぱり外交上、もうあからさまに俺ら行くんだみたいなのはその国で止めてもらうという、根本的な対応もその相手の国に取ってもらうような、対症療法だけではなくて根本的なやっぱり対応も、今後、再発防止に向けては外務省において努力をすべき方向性の一つであるということを御指摘をさせていただきます。
最後になりますけれども、先ほど宇都議員から騎士道の話も出ましたが、これ権利という言葉が、ちょっと中坊公平さんの話を昨日ある先輩に教えていただいて、明治時代に、ライト、猪口先生の方が英語うまいんであれなんですけど、ライトとかライツというのは、権利を訳すときに、利益の利か、ことわり、理由の理にするかというのは明治のときに議論があったらしいんですね。中坊さんは、本来であれば権利というのは利益の利ではなくて理由の理、そっちの方にした方がよかったと、ことわりなんだと、正義なんだと、権利というのはというようなことをおっしゃっていることを昨日ある先輩から教えていただきまして、なるほどという意味においては、この国家の権利、領有権ということに関しても、利益ではなく、利益もあるんでしょうけれども、それはことわりなんですよ。まさに正義なんです。
この領土問題というのは、領土の事案というのは、これは国の正義にかかわる問題であります。我が国はもののふの道です。これは武士道をもってしっかりと冷静に対応していく。そしてそれは、国のまさに正義がどう実現されるかということは、日本の国土面積からすれば竹島も尖閣も北方領土も面積的には小さい島なのかもしれませんけれども、それは国家の正義にかかわる大きな問題であるという、そういう深い重い意味を持っているということで、これは日本人の生き方、国家のありようの根幹にかかわる課題でありますから、是非これは政府そして我々国会議員自身も、これは日本人全体として、あらぬ感情的な対応ではなくて、まさにそういう権利、ことわりである、正義であるという思いで今後また対応していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。
ありがとうございました。
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○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。
在外公館法案について質疑いたします。
クックや南スーダンには大使館が設置され、一方でポートランド、またハンブルクの総領事館は廃止という、栄枯盛衰、諸行無常の響きもあるところであります。政界もそういったところもありますけれども。
〔委員長退席、理事広田一君着席〕
今回のこのポートランド、ハンブルク、ほかのところでも距離的に網羅できるところがある、また駐在官事務所を置いてその後をしっかりやっていくということですから、これは当該地域の在留邦人、またその日本法人関係にはしっかりとこういうことは周知徹底をしていかないと、イメージ的にも、例えば、邦人だけじゃなくて、ポートランド周辺のアメリカ人、ハンブルク周辺のドイツ人の方々が日本はやはり縮小していくのかというようなイメージを持たれても仕方がない。今ほど佐藤委員の質疑で意味ということも大臣言っていただきましたけれども、そういう意味では意味は変わらないんだと、より一層頑張っていくんだみたいなことは今後やっていかなければならないというふうに思っています。
そういった説明責任を、特に形としては縮小していくときには、当該地域の在留邦人のみならず、その当該地域の国の人々にも説明をしていかないと日本のプレゼンスはますます下がる一方というふうになるというふうに思いますので、そういった説明責任がしっかりなされているのかどうかをちょっと確認させてください。
○副大臣(山根隆治君) まず、本議案がまだ成立をいたしておりませんので先走って精力的に説明会を開くということ等も非常に難しい、微妙なものがありますけれども、当地におけます日本人会、日本商工会等々には、もしこの議案が国会の御承認をいただければこういうことがあるんだと、こういう御説明を今日までさせていただいております。
〔理事広田一君退席、委員長着席〕
議案成立後には少しペースアップさせてしっかりと説明責任を果たさせていただきたいと思っておりますが、総領事館に代えまして出張駐在官事務所というものを設置させていただく予定になっておりますので、この事務所を通じて、しっかりとケアを今後とも引き続きさせていただきたいというふうに思っております。
○小熊慎司君 それは在留邦人だけではなくて、その当該地域の国の方々も含めて是非お願いしたいと思います。
それで、あわせて、これ、この法案ではないんですけれども、過日の質疑でもサモアの駐在官事務所について少し触れさせていただきましたが、先ほど大臣も実館の方がいいんだということなんですが、総領事館でもなく、もうこれ駐在官事務所で、クックはできてサモアがなぜできないのかというのが私よく分からないんですよ。
地政学的に太平洋島嶼国は重要だということは外務省も説明しているところでありますけれども、通告ではサモアはどうやって今後駐在官事務所が進んでいくんですかということなんですが、クックは二万七千人ですよね、人口が。サモアは十八万人いるんです。人口だけでそれは、大使館の設置というのは決まらない、意味というものもあるし、お付き合いの度合いというのもあるわけでありますけれども、ここはそういう意味では、何でこっちにできてこっちがこうなんだというのは説明責任を果たさないと、これは大使館の意味というのが気分で決めているのかみたいになっちゃいますよ。ちゃんとしっかりやっていかなければならないというところがあります。
それを踏まえて、クックは、これ法案になっていますから、この法案には載っかっていない、そのサモアの駐在官事務所についての設置に至るまでの今後の概要についてお聞かせください。ここは通告したとおりです。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ちょっと誤解があるかもしれませんけれども、クックは名称だけなので、実館つくるとかということにつながるわけではありませんから、一応そこは誤解のないようにしていただきたいと思います。
その上で、サモアは、小熊さんに以前答弁をしたとおり、駐在官事務所をつくりたいという思いがありまして、何とか来年一月に開設をしたいというふうに思っています。今準備を進めておりまして、開設に必要となる様々な調査を実施中で、調査結果に基づいて、例えばですけれども、事務所が入居する物件の選定を今進めているところでございます。大変なサモア応援団の小熊さんの力も非常に大きかったというふうに思っています。
○小熊慎司君 ありがとうございました。
その五十周年のときに、ニュージーの大使が物件を探してまだ見付からないというので、そんなに広い国ではないのですぐ見付かりそうなものなんですけれども、是非しっかりとやっていただきたいのですが。
ここで、実はその超党派のサモア議連の設立のときに、森元総理が、半分は多分お叱りも含めて挨拶をされていたと思うんですけれども、政権交代がなければ次の年にはサモアが大使館できていたんだというような挨拶をしていたんですね。いろんな政府の在り方の見直しで民主党政権になってそれが頓挫して、でも今回こういった形にはなっていただいたんですね。
ただ、サモアに私も五十周年のときに行って在留邦人の方々とお話ししたときに、この外務省の説明資料にも地政学的に重要だというのと、あと中国やそのほかの国はもう大使館出してやっているという状況を踏まえてということなんですが、実際、そのサモアの邦人の方としゃべると、何で今になってという、もうできないと思っていたと言うんですね。もっと十年も二十年も前から必要でしょうとやっていて、これができてこなかった。これは政治の責任だとは思うんですけれども、実際、サモアの対外輸出製品、その二次製品の七割、八割が、あそこに企業誘致をされている日本の矢崎というところのものがもう輸出品目の七割、八割占めているんですよ。だから、日本のプレゼンス、非常に高かったんですね。日本は、サモアというと余りよく分かっていない方が多かったわけでありますけれども。
こういう中において、やっぱり、先ほど大臣が佐藤委員の質疑でいいことを言われていたんですけれども、その意味という意味では、そういう意味では、過去を振り返ると、ちゃんと意味をとらえていなかったんじゃないかなという一つのこれ証左だと思うんですよね。経費的なところもありますけれども、ちゃんとした国家戦略と、あとやはりその実態と、そういうことを併せてやってこなかったから遅れてしまう。
また、先ほど大臣自身が答弁の中であった、ほかの先進国に比べて実館が少ない。これは、少子高齢化の中で日本は縮小していく、縮小していく反面、やはりもっと国際社会に打って出なきゃいけないという危機感が本当にあるのかどうかということが問われる一つの事例だというふうに思っています。
これは予算もかかわることですから、のべつ幕なし何でもかんでもぼんぼん建てればいいというものではありませんけれども、私は、ほかの先進国に比べて社会状況を見れば縮小型になっている、残念ながら、ということを踏まえれば、ほかの国とどうかといえば、ほかの国の倍も、二倍も三倍もやっていかなきゃいけない事項だというふうに思いますし、ここに経費を使うことを、これ国外で経費使うことではODAも一緒なんですけれども、なかなか国内の理解を得られない部分というのは、これは政治の怠慢だと思うんです。目の前で予算を使うより海外でお金を使われちゃうと、やっぱり日本の国民からすれば海外で使われるよりは不況の日本で使えというような、そういった短絡的な議論もありますよ。だけれども、それを乗り越えて、しっかり国民向けにも、これ日本のためになるんだと、世界のためになるんだということを説明してこないから、予算が少なければ海外の関連する予算は縮小しようという、そういう逃げに走っていたというふうな政治の反省が必要だと私は思っています。
ですから、何度も言いますけれども、縮小していく日本だからこそ、もっとどんどん世界の中に打って出るためにこれは予算をきちっと確保する。そして、それは与党、野党問わず国民にしっかり説明するということが問われていると思いますので、二十四年度の本予算、玄葉大臣の下で作るかどうか分かりませんが、これはますます実館を増やすような方向で是非やっていただきたいと思います。(発言する者あり)二十五年度、済みません。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 全くそのとおりで、結局、先ほど来から尖閣、竹島の問題の本質は何なんだというときに、十年、二十年の私は転換点にあるという話をこの間申し上げてきました、特に今日の委員会ではですね。
そういう中で、本当に国力、総合的国力、中長期的国力というものをどう付けていくのかということを考えながら、併せて少子高齢化社会をどう克服するのか、最初の克服したモデル国になっていくとかということをきちっと行いながら、どうしても人口が減っていく中で、また経済のパイがいわゆる高度成長はとても起き得る状況にない中で、外交力そのものは、先ほども申し上げたように、軍事力、経済力、あるいは文化力全てトータルしたものです、制度、考え方、価値、そういったものを全部トータルしたものですけれども、やはりそういうときだからこそ、外交の体制というものを強化するということが非常に我が国の国益を考えたときに大事であるということを正面から説明をしていかなければならない時代に入ったということでもあるだろうと思います。
かつては、黙っていても成長していた、黙っていてもと言ったら失礼かもしれませんけれども、そういうところがあったわけですけれども、これからの時代はそうではないわけでありますので、そういう意味での外交体制の強化、これはODAも含めてそうでありますけれども、その強化に向けて決意を持って取り組んでいきたいと、そう考えております。
○小熊慎司君 あと、これは大臣にかかわる、政府にかかわることではないんですが、大臣も若いときに外交こそ国益と言いましたけれども、我々議員もやっぱり考えなきゃいけないのは、これは議連も、私は中小零細政党でありますから非常に苦しいところがあるんですけれども、超党派の議連がある一方で民主党の何とか議連、自民党の何とか議連とありますけれども、外交は一党一派のためじゃないんですよ。これは是非、外交防衛委員会の知見の高い紳士淑女の皆さんにおいては、これはやっぱりある程度はしようがない部分はありますけれども、こういう何とか党の何とか議連ではなくて、超党派のそれぞれの国の議連をつくらなければ、政権交代するたびにほかの国の信頼を失い、関係を失いということですよ。
外交こそ国益、この下で我々は、これは政府だけではなくて議員自身も考えなければならない。これは質問と全然関係なく、本当におこがましい、僣越ではありますけれども、特にこの外交防衛委員会の皆さんにおいては、各党においてそういう超党派の議連に切り替えていくという努力を是非お願いを申し上げ、質問ではないんですが、終了させていただきます。
ありがとうございました。