東日本大震災復興特別委員会(平成24年8月27日)2012.08.27

180-参-東日本大震災復興特別委員会-10号 平成24年8月27日

○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。
まず初めに、森林の除染について、まだ最終決定がされていないところではありますけれども、これまでの取組の経過と今後の見通し等についてお示しをください。
○国務大臣(細野豪志君) 森林は福島県内の約七割を占めておりまして、住民の皆さんとの密接な関係を有するものでありますので、そうした問題にしっかりと取り組むことは重要であると思っております。
除染の特別地域におきましては、そうした森林の除染の重要性は認識しつつも、まずは人の健康の方の観点から必要となる住宅であるとか学校などにつきまして、平成二十四年、さらには二十五年度に優先的に除染を実施することとしております。森林につきましては、住宅の近隣の森林について除染をするということとしております。
住宅の近隣以外の森林の除染につきましては、どのような方針とするか、今まさに検討をしております。森林の中に放射性物質があるとしても、それが例えば日常的に水を通じて流れ出るとかいうことではない、飲料水などには問題はないということを確認をいたしましたので、そのことを先日の検討会の中で言及をいたしましたところ、森林はやらないのではないかというような御懸念が福島県内から出てまいりました。
元々、森林については長期的には取り組んでいかなければならないという方針でございましたけれども、改めてやはり福島県の皆さんの声を直接聞くべきだろうというふうに考えましたので、次回、月末になろうかと思いますが、そこで関係者の皆さんから直接話を聞かせていただいて、その後、現時点での森林の除染についての知見を踏まえまして、方向性や課題の整理を行い、中間的な取りまとめをしかるべき時期に出したいというふうに思っているところでございます。
○小熊慎司君 そうした経過の中では、大臣御承知のとおり、方針が固まったやになったときに、県内市町村、県も含めて、私のところにも要望書来ましたけれども、それじゃいかぬだろうということで、また見直しを大臣指示されたという、こういった流れが、大臣よく福島県にも来ていただいていますけれども、大変一生懸命やっていただいているんですが、それ見ていたら、見直しする前に最初からそういう県と県内市町村との意見を踏まえながら何でやれなかった、言われたから見直すとかちょっと修正するとかじゃなくて。
今言われた除染の在り方も、私も昨年から言っているとおり、安心と安全は違うんですよ。今言われたとおり、放射性物質の知見の、事実の部分と、あと県民が抱えている精神的な不安の部分とはやっぱり別のところにあって、ある意味、費用対効果なんて言葉は私は使いたくないんですが、そういった除染の効果とか云々ではなくて、もうより以上にやって、それでもどこかに不安が残るというぐらいのところですよ。私のところ、私も会津に住んでいますけれども、もうほとんど東京と線量なんて変わらない地域ですけど、でもいろんな風評被害とか、福島県ということで不安を抱えている部分も、私のPTAの仲間もそうですけれども、ある。
そういう意味では、放射性の除染の知識はそういうことだとしても、福島県の意識はどうだったのかということを思えばこうした対応にならなかったと思うんですね、最初から。それは、知識どおりにやればこうでしょうとなるけど、そこに不安を取り除けるのかどうかという想像力がなかったんですよ。
福島の再生なくして日本の再生なし、総理大臣が言った言葉、非常にいい言葉ですけれども、だから言葉だけだと言われちゃうんですよね。大臣も福島によく通っていらっしゃるんであれば、やっぱり様々な大変なことありますよ、その意識の部分ですよ、福島県の意識が那辺にあるのかということを踏まえればこういう対応はしなかったんじゃないかというふうに思うんですね。これ、震災直後の混乱した中でやっている話じゃなくて、一年半もたつこの現時点でいまだに我々の気持ちを分かっていただけないのかなと、非常に私は大臣に期待するところがあったんですが、非常に残念です、その意識のずれという部分で。
そういうこの意識という部分、またその安全ではなくて安心といった部分にきちっと配慮していくということが必要だと思うんですよ、この森林の除染だけじゃなくて、全てのことに関して。そういった観点に立ってもう一度、大臣、答弁をお願いします。
○国務大臣(細野豪志君) 小熊委員がおっしゃることは、まず我々一人一人が心しなければならないことだと思っております。
森林の除染については検討会を何度かやっておりまして、何かそこで物を決めたということではないんです。もうこういう情報公開が徹底をされなければならない時代ですから、全ての検討のプロセスの会議は、当初は全て、去年の時点で、去年の一番初めに始めた時点では公開をしておりませんでしたが、みんな自由に物が言えるようにと思って、そうすると隠したのではないかというそういうあらぬ疑いを掛けられますので、フルオープンでやっているんです。そうしますと、研究者の方が客観的にこうなんだということも全部そのまま説明しますから、そこも含めて福島の皆さんのとらえ方と研究者の皆さんの間にやっぱりずれが生じることってあるんですよね。それを全て完全に配慮するのは実際は難しいところがあるわけですね。
ですから、我々が心しなければならないのは、少なくとも政策決定にかかわる我々政治家であるとか、また例えばこの除染や中間貯蔵ということに関しますと、担当しておる環境省の例えば幹部であるとか担当者であるとか、そういった人間がもう一度心して福島の皆さんにいかに寄り添って物事を決めていくかということへの意識を強く持たなければならないと思います。
私が水の問題で改めて感じましたのは、川内村に二十名ほどの経営者を連れて宿泊して、何かここでやれないかということをしたときに、やっぱり隣近所を見ていると沢水を飲んでいらっしゃるわけですね。大丈夫ですと言っても、飲む人からすると気持ち悪いわけですね。それは実際に飲むと、まあ一日行って飲むぐらいは別にそれはどうってことないんですけれども、これは毎日飲むと、例えば嵐の日もあって、何かちょっとこう、どうなんだろうかとかいうことを気にされる方も当然いらっしゃると。そういう意味での想像力がもう少しなければいかぬだろうというふうに私自身も改めて反省をいたしました。
ですから、今、小熊委員がおっしゃったまさに福島の皆さんの安心を確保するという意味では、いかに我々が福島県の皆さんの立場に立って、そこで自分が生活するならどうかという観点から物を考え得るかということに懸かっているだろうというふうに思います。そういう観点からすると、森林の除染の重要性は改めて極めて大きなものがありますので、皆さんの思いにできるだけこたえられるような対応をしてまいりたいと考えております。
○小熊慎司君 ちょっと今の答弁で二点ほど指摘させていただきたいというふうに思います。
一点は、フルオープンでありますから、まだ仮定の段階も決定事項のようにマスコミが先行して書いてしまう場合というのもあることも私は承知をいたしますけれども、だからこそ、今大臣が言ったことはそのとおりなんですよ、だけど、そういう状況だからこそ、先に有識者会議でやるけれども、これは決定事項じゃないんですよということを言っておいて地ならししておいて出さないと、やっぱり決定事項みたいに見えたら、そういう配慮は必要ですよ。今みたいな官僚、政治家ですからね、大臣は、官僚じゃないんだから、そういう配慮をするのが人間である政治家なんですよ。そんな通り一遍の順序どおりしゃべったって駄目なんですよ。その有識者会議が出すことは、それは一つの見解だと、決定事項じゃないと分かりますけれども、それをまず言っておいてからやらせて出さないと、これは誤解を生じるということですよ。誤解をした側じゃなくて、誤解をさせる前提があるということですよ、そういう対応が。そういう配慮を是非していただきたい。
あともう一個は、その森林の、今、沢水の話を出されましたけれども、放射線が入ってきたらどうかと言いましたけれども、それはもちろんそうなんですよ。じゃなくて、三月十一日以前の山じゃないんですよね。会津の山だってそうですよ。三月十一日以前の山じゃないんですよ、安全基準値以内であっても。分かりますか。安全か危険かじゃないんです。安全なんだけれども、三月十一日の山とは違うところを背負って生きていくんですよ。だから、知識上安全だと分かりますよ。まあ知識上安全だと言ったって、それを信じない人もいますけれども。そういう心の問題なんですよ。だから、安全なものをまたその作業をして除染するというのは無駄なのかもしれませんけれども、それによって心が晴れる部分もあるんですよ。
先日、陳情に来られた須賀川市の橋本市長、ハシモト市長と言うと違う市長になっちゃうから、須賀川市の橋本市長さん、私の県会議員の先輩なんですけれども、も言っていました。安全であってもやっぱり県民の、地域住民の納得感を出す作業をしなければならないから、これは私は除染をやるべきだというふうに須賀川の市長さんも言っていたんですよ。そういう点に立たないと、危険か危険じゃないかってやっているからこういうことになるんですよ。
大臣の個人的見解でもいいです。安全基準ということも大事ですが、それ以外の心証的な福島県民、地域住民の納得感というものに配慮して今後決めていくかどうか、それが絶対でなくても、それをきちっと配慮してこういった方針、取組に盛り込んでいくかどうか、見解をお尋ねします。
○国務大臣(細野豪志君) 除染において目標とする基準であるとかやり方であるとか、そういったところの科学的な情報というのは、これはこれでやはり非常に重要だというふうに思うんです。ですから、そこはしっかりと御説明をしながら、一方で、小熊議員がおっしゃったとおり、除染というのは地域住民の皆さんにとっては納得のプロセスであるということも、そこはもう肝に銘じなければならないというふうに思います。
したがって、そういう考え方に立った場合に、具体的にその地域でどういう除染が方法としては考えられるのか、住民の皆さんにはどうやったら納得をまさにしていただけるのか、そういうことについての配慮がまだまだ政府の中で足りない部分があるということを感じております。私自身が直接得た情報については最大限そういったことに配慮をした方向でということでやっているんですが、相当の地域で除染が行われていますので、まだ目が行き届いていないところもたくさんあるんだろうというふうに思います。もう一度職員の中に、まさに除染というのは、福島県の皆さんが納得をしていただく、安心をしていただくプロセスとしての役割も科学的な部分に加えて重要なんだという意識を徹底をしたいというふうに思います。
○小熊慎司君 是非、これは福島県だけじゃなくて、東日本、大きく言えば日本全体にかかわってくる問題ですし、先ほど上野議員からも風評被害、まさに私の隣の栃木県も大変観光産業に打撃を受けている。
私もこの週末地元を歩いたときに、観光地を歩いたら、個人客は八割戻ったけど観光バスは五割程度しか戻ってきていないという状況にもありますし、これは福島県だけではなくて、まさに風評被害、一緒に取り組んでいかなきゃいけないということで、私も子供を連れて一日だけ日光にお邪魔をいたしました。東照宮は我が松平容保公も宮司を務めたところでもありますし、これ行ったときに感じたのは、外国人がいっぱい来ていたはずなのに、日本人の観光客はまあまあいましたけどやっぱり外国人いなかったということもありましたし、子供たちの観光をしている姿も余り見なかったということであれば、これはそういう意味では福島県だけではなくて、この除染の問題は、これは隣県まで含めてそういった配慮が必要であるというふうに思いますので、これは福島県だけではなくて広い地域を対象としてしっかりとした配慮のある対応を取っていただきたいと思います。安全と安心が別に醸成をされなきゃいけないということ、大臣も言ったとおり、理解と納得が違うということ、知識と意識レベルの問題があるということ、しっかりと踏まえて対応を取っていただきたいと思います。
次に移りますけれども、いわゆる中間貯蔵施設について午前中も審議がされましたけれども、改めてこれまでの取組と今後についてお伺いをいたします。
○国務大臣(細野豪志君) 中間貯蔵施設は、福島県内で仮置場を造る、さらには除染を実施をするという意味で非常に重要な施設であるというふうに考えております。
昨年のちょうど今ごろ、菅前総理がそうしたものが必要であるので是非御検討いただきたいというその話を福島県内で言及をしたのがスタートということでございます。昨年十月に、中間貯蔵施設の基本的な考え方、いわゆるロードマップを策定、公表いたしまして、福島県内の市町村長に私が説明をさせていただきました。その後、福島県知事や双葉郡の首長の皆様に対しまして、繰り返し中間貯蔵施設の必要性を踏まえましてその設置について御検討をお願いをしてまいりました。
ただ、そうした中で、やはり賠償を始めとした、福島県民の皆さん、特に浜通りの皆さんにとって一番重要なことについてのなかなか前進がないという状況でございましたので、一旦この検討について、内部では進めてまいりましたけれども、福島県内ということでは一回止めまして、改めて八月十九日に開催をされました双葉地方町村及び福島県と国との協議会、いわゆる八プラス一という会合でございますが、ここで事前の調査の実施をお願いをしたところでございます。そして、その場で佐藤知事からは、国からの要請を一旦預かり、双葉地方町村と県の実務者で論点を整理をし、そして双葉地方の町村と相談の上、国に回答するという、そういうお言葉をいただきました。
今後につきましては、こうした御回答を待ちながら、県とよく相談をして、説明をさせていただけるところがあるならばどこへでも国として参りまして、この中間貯蔵施設の性格であるとか、さらには安全性について、私どもとして最大限の丁寧な説明をしてまいりたいと考えているところでございます。
○小熊慎司君 ここでしっかりとした意識を持っていただきたいというのは、あくまでも私は、この原発事故は東電と国が加害者であって、これは県は、これは一部の報道ですよ、報道だから正確じゃないかもしれないんですけれども、県が仲介役として役割を果たしていないという政府内の御意見もあるというような報道も一部あったんですけれども、これ県は仲介役じゃないんですよ。あくまでも町村の側に立って、そして国と東電と闘っていくという側であって、これ例えがいいか悪いか分かりませんけれども、おかま掘って、その同乗者でけがして、示談まとめてくれってその同乗者に言っているようなものですからね。県は国の仲介役で町村と当たっているわけではないということはしっかりと認識をしていただきたいと思いますし、大飯原発の再稼働のとき総理が、俺が責任持つんだと。これ、原発事故、私、誰も責任取れないと思います、徹底的にはですよ。だから、やっちゃいけないと思っているんですよ。これ、風評被害だって責任取っていない。私も子供いますけど、今後結婚していくときにどんな差別を受けるかどうか分からない。ないと思いますけどね、日本人はそんなに愚かじゃないから。でも、そんなところの果てまで言ったら、それは責任取るなんて言えませんよ、取れないんだから。責任取れないものはやるべきじゃないんですよ。
ただ、今回はこの中間貯蔵に焦点を当てれば、責任取るというのがもう徹頭徹尾国が前面に立ってやるべきで、県はあくまでも町村と同じ側のテーブルの側の人間なんですよ、それは。そういう意識じゃなくて、仲介役だなんていう認識じゃないでしょうね、確認しますけど。
○国務大臣(細野豪志君) 今回、福島県知事を始め県の皆さんが一旦預かっていただいて、この当事者である町村の皆さんといろんな相談をしていただけるということ自体は非常に有り難いというふうに思っています。
といいますのは、福島県内で除染をするのにどうしても中間貯蔵施設が必要であるということをおっしゃる方は大分増えているわけですね。しかし一方で、じゃどこにとかいうことになると、これはなかなか一致ができないという、そういう状況が続いてまいりました。そういった中で、県の方でいろんな話を当事者の皆さんとしていただけるというのは本当に有り難いことだと思っています。
ただし、勘違いしてはいかぬと思います。当事者は国であるということ、そして原因者としては東京電力があるということですね。ですから、あくまで説明をし納得をしていただいて前に進める責任は、これは福島県にあるのではなくて国にあるということは、これはもう絶対忘れてはならぬというふうに思っています。
ですから、逆にそういう責任の主体でないにもかかわらず、いろんなことで労を取っていただく皆さんに対する感謝の念であるとか、様々な意味での配慮というものはしっかりと我々が持たなければならないというふうに思っております。
○小熊慎司君 大臣、苦労されているのは分かりますよ。私も、昨年のちょうど今ごろですね、我が党として二十キロ圏内の土地の有効利用という、まあ抽象的な言葉ですけど、いわゆる土地の借り上げ買上げ法案というのを原案を作って、私、県内の関係する市町村、二十ぐらい回ったんですけれども、もうぼろかす言われましたよ。それはそうですよ、ある意味ではふるさと捨てろという話ですから。
この原案については、平野大臣にも我が党から細かく説明をさせていただいた経緯もありましたけれども、本当に塩をまかれる思いでしたし、町村長も会ってくれないところもありました。副村長とか副町長も出てこない、課長すら出てこないところもありました。けんもほろろに言われてきましたけれども、でもやっぱり地域住民の中には、もう帰れるのか帰れないのか早く決着してほしいという声もあるのも事実なのも、大臣、分かるとおりです。
これ、決定するときは誰かが決定しなきゃいけない。造らないわけにはいかない施設ですから、造らなきゃいけない施設ですから、誰かが決定をしなければならないんですけど、これは悪者ですよ、どこまで行ったって。造らなきゃいけないとみんな分かっていても、そこに造りますよと言われたら、言われた方からしてみればたまったものじゃないですから。誰か合意点を見付けてくださいって、合意点なんか見付かるわけないんです、これは、この政策は。誰かが本当にもう命懸けで、ここですと、納得感がなくてもここですと言い切るしかない政策です、これは。それは、その役割を果たすのは県でもなく町村長でもなく、やっぱりこれは政府じゃないんですか、これは。これまでのこういう検討経過も、そういう国が前面に立つと言っていながら、いながらですよ、前面に立っているって、こう見えてこないんですよ。
今日はやりませんけれども、現に復興の事業なんかは国の予算で縛って地元の思いがなかなか達成されずに、逆に、原発事故は国が前面に立たなきゃいけないのに、除染の部分だって市町村で計画立ててくださいなんて丸投げしている部分もあるし、これ原発事故は徹頭徹尾国が前面に立つということが見えていないというのが事実なんですよ。
慎重にやらなきゃいけない部分も、先ほどの森林除染とかありますけれども、これは慎重にやるべきところもありますが、残念ながら百点取れる政策ではありませんから、これはしっかり決断をしなきゃいけない。それは、地域の反対があった、ありますよ、これは絶対。だけど、一定時期決断をするという覚悟がないんですよ、これ。県に押し付けているとしか言いようがない、今のプロセスは。プロセスが大事ですから。これ、もう少し、県にお任せしている部分ではなくて、国がもっと前面に出ていって、この原発事故の当事者であるという部分を見せることがないと納得が出ません、県民において。理屈じゃないですよ、納得感が出ないんです、今の姿では。
そこを踏まえて、最後に大臣、もう一言お願いします。
○国務大臣(細野豪志君) 全て責任が国にあると、中間貯蔵施設に関しましてですね。費用面では東京電力に当然負担ということになりますけれども、それは小熊委員がおっしゃるとおりだというふうに思います。
悪者に、徹頭徹尾悪者になるしかないとおっしゃったんですけど、そもそもこの原発事故という極めて悪いことを起こしてしまったのが責任ですから、それに伴うこの問題について当然責任を負っていくのはまさに政府、今でいうならば私の役割であるというふうに思っております。
言い訳に聞こえたら是非そこは御容赦をいただきたいんですが、これまでも何度も国が前面に出てやろうとしたんです。昨年からそうでありました。私も何度も踏み込んで発言をいたしました。ただ、そのたびに出てくるのは、まだ納得感がないと、まだ先にやらなければならないことがあると、押し付けてくるべきではないという御意見がどうしても多いわけですね。
そういう中で、もちろん全ての責任は国が負うんだけれども、やはり、一定の皆さんの受け入れていただく土壌であるとか、一定のそういう調整であるとか、そういったものがなされないと強引に進めても前に進まないという、そういう現実にも何度もこれまで突き当たってきたんです。それで一年掛かってしまったんです。
ですから、意識としては、もう全て国がやらなければならないことであるという、そこはもうしっかり持っています。持っていますが、それを前に進める際にどうしても地元の皆さんにいろいろ力を貸していただかなければならないというのは実態としてはあるということを御理解をいただければというふうに思います。

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